第11期会長就任挨拶
■第11期会長就任挨拶
三尾裕子
本学会は、先輩の諸先生方の多大なるご尽力により設立されてから20年が経過し、着実に成長を遂げてきました。直近の伊藤泉美第10期会長のもとでの理事会では、コロナウイルスのまん延が容易には収束しないという困難な中、これまでにも増して精力的に活動を展開していただき、様々な長年の懸案事項を解決していただきました。たとえば、学会誌のJ-Stageでの公開が始まったことは学会にとって非常に大きな成果といえましょう。これにより、個々の会員の研究成果が学会内だけではなく、学会の外にも広く知られていくことになり、今後、学会員の活躍の場が広がっていくことは間違いありません。また本学会のプレゼンスの向上という意味においても多大な効果が期待されます。このほか、本学会のホームページも一新され、会員の研究がホームページ上でもわかりやすい言葉と画像で紹介されるようになりました。理事選挙、学会費納入等における利便性が向上したこと、そして、本学会が日本学術会議の協力学術研究団体に指定されたことなども特筆すべき成果であると思います。
このような中で第11期理事会の会長職をおおせつかることになり、さらに学会を発展させていく責任の重さを実感しています。ようやく新型コロナウイルスの流行による諸規制が緩和されたため、個々の会員の国内外での研究や現地調査などの活動も再開され、今後新たな研究成果も蓄積されていくことと思います。これからは、コロナ期間中に獲得した新しい技術による学会運営や成果発表方法のノウハウなどを利用しながら、従前の対面による学会活動の機会を増やし、より活性化された華僑華人研究を展開できる環境を整えていくことに努力したいと考えています。とはいえ、そのためには、私一人の力では何もできません。どうぞ学会員の皆様には、ご協力ご指導をいただきますよう、お願いいたします。