日本華僑華人学会

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2016/01/05 2015年度研究大会報告を掲載しました。
2015/12/13 『日本華僑華人学会倫理綱領』を掲載しました。
2015/12/12 『華僑華人研究』第 12号(2015年)を刊行しました。
2015/11/30 2015年度 日本華僑華人学会研究奨励賞の受賞者が決定されました。
2015/10/13 2015年度日本華僑華人学会研究大会 第2回サーキュラーを掲載しました。
2015/10/09 学生会員旅費助成の募集を開始を掲載しました。
2015/10/09 2015年度第2回研究会 研究会報告を掲載しました。
2015/10/09 2015年度第1回研究会 研究会報告を掲載しました。
2015/08/28 2015年度日本華僑華人学会研究大会 第1回サーキュラーを掲載しました。
2015/07/08 9月関東地区研究会開催と報告者の公募についてを掲載しました。
2015/07/08 9月長崎華僑の普度勝会見学会の開催についてを掲載しました。
2015/07/07 「日本華僑華人学会研究大会 研究会で研究発表を行う学生会員に対する旅費助成要綱」の改訂についてを掲載しました。
2015/04/16 2015年度日本華僑華人学会研究奨励賞(単行本部門)候補作推薦のお願いを掲載しました。
2015/03/24 2014年度関東地区研究会の報告を掲載しました。
2015/02/20 日本華僑華人学会2014年度関東地区研究会の案内を掲載しました。
2015/01/07 2014年度華僑華人学会第1回企画の報告を掲載しました。


■日本華僑華人学会倫理綱領■


1.倫理綱領の趣旨
  日本華僑華人学会は、華僑華人研究の研究と教育および学会運営にあたって依拠すべき基本原則と理念を定 め、「日本華僑華人学会倫理綱領」として発表する。
  本綱領は、日本華僑華人学会会員が心がけるべき倫理綱領であり、会員は、華僑華人研究の進展および社会の信頼に応えるために、本綱領を十分に認識し、遵守しなければならない。華僑華人研究は、人間や社会集団 を対象にしており、対象者の人権を最大限尊重し、社会的影響について配慮すべきものである。また華僑華人研究の教育と指導をする者は、本綱領に基づいて、華僑華人学教育および華僑華人研究における倫理的な問題について十分配慮し、学習者にも本綱領の精神を理解してもらうよう促さなければならない。
  以上の趣旨に基づき、会員として遵守すべき項目を以下に定める。

2.会員として遵守すべき項目
第1条 〔公正と信頼の確保〕会員は研究と教育および学会運営にあたって、公正を維持し、社会の信用を損なわないように努めなければならない。
第2条 〔法令の遵守〕研究と教育および学会運営にあたって、法令を遵守するとともに、真摯に行動しなければならない。
第3条 〔プライバシーの保護と人権の尊重〕研究と教育および学会運営にあたって、調査対象者および関係する人びとのプライバシーの保護と人権の尊重に最大限留意しなければならない。
第4条 〔差別の禁止〕研究と教育および学会運営にあたって、思想信条、性別、性的指向、年齢、出自、国籍、宗教、民族的背景、身体の形質的特徴、障害の有無、家族状況などを理由として、差別的な扱いをしてはならない。
第5条 〔ハラスメントの禁止〕セクシャル・ハラスメント、アカデミック・ハラスメント、パワー・ハラスメントなど、ハラスメントにあたるいかなる行為もしてはならない。
第6条 〔研究資金の適正な取り扱い〕研究資金を適正に使用しなければならない。
第7条 〔著作権侵害の禁止〕研究のオリジナリティを尊重し、著作権などを侵害してはならない。剽窃・盗用、データの捏造、改ざん、二重投稿を行ってはならない。
第8条 〔研究成果の公表〕会員は、研究の公益性と社会的責任を自覚し、研究成果の公表に努め、社会的還元に留意しなければならない。
第9条 〔相互批判、相互検証の場の確保〕会員は、開かれた態度を保持し、相互批判、相互検証の場の確保に努めなければならない。

3.倫理委員会の設置および綱領の変更
第10条 〔倫理委員会の設置〕本綱領の目的を実現するため、日本華僑華人学会倫理委員会を設置する。
第11条 〔綱領の変更〕本綱領の変更は、日本華僑華人学会理事会の決議による。

付則 1.本綱領は、2015年11月14日より施行する。

付則 2.本綱領に反する行為を行った会員は除籍の対象となる。これについては倫理委員会の調査、審査、勧告に基づき、理事会が決定する。

2015年7月3日 理事会制定
2015年11月14日 総会承認


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■『華僑華人研究』第12号 (2015年)■

<論文>
廈門における南京国民政府の僑務政策とシンガポール福建系華僑の交錯する利害
  ―1930年代の廈門~シンガポール間における移民運送事業の再編を手がかりとして  ・・・ 松野友美

日本における華人プロテスタント教会と輻輳するネットワーク
  ―サザン・プレスビテリアン教会が設立した神戸と大阪の教会を中心に  ・・・ 劉雯

<研究ノート>
インドネシア華人の「自分は何者か」という語り  ─ライフストーリーより  ・・・ 中谷潤子

<国際会議参加記>
世界海外華人研究学会(ISSCO)地域会議参加記  ・・・ 山本信人・王維

<書評論文>
山下清海編著『改革開放後の中国僑郷インドネシア華人の「自分は何者か」という語り
  ―在日老華僑・新華僑の出身地の変容』  ・・・ 李商益・阿部康久

<書評・新刊紹介>
Li Minghuan, Seeing Transnationally:
  How Chinese Migrants Make Their Dreams Come True  ・・・ 山本須美子

辺清音著『端芬祖先崇拜――広東僑郷宗教民族誌研究』  ・・・ 稲澤努

王維著『華僑的社会空間与文化符号―日本中華街研究』  ・・・ 奈倉京子

内藤理佳著『ポルトガルがマカオに残した記憶と遺産  ―「マカエンセ」という人々』  ・・・ 塩出浩和

清水純・潘宏立・庄国土編 『現代アジアにおける華僑・華人ネットワークの新展開』  ・・・ 上水流久彦

北村由美著『インドネシア 創られゆく華人文化  ─民主化以降の表象をめぐって』  ・・・ 松村智雄

呉燕和著、日野みどり訳『ふるさと・フィールド・列車  ─台湾人類学者の半世紀』  ・・・ 横田祥子

<彙報>

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■2015年度日本華僑華人学会研究大会 第2回サーキュラー■

1.日程・会場

日程:  2015年11月14日(土)・15日(日)

会場: &nbsp京都大学稲盛財団記念館3階
          交通アクセスはhttp://www.cseas.kyoto-u.ac.jp/access/をご参照ください。
          (東南アジア研究所が入っている建物です)。
最寄駅: &nbsp京阪神宮丸太町駅(5番出口)から北へ徒歩 4分
          京都駅から京都バス17番(大原行き)で荒神橋下車(目の前)。
          京都駅から京都市バス4, 17, 205番で荒神口下車(東に徒歩4分)
          阪急河原町駅から京都市バス3, 4, 17, 37, 59, 204番で荒神口下車(東に徒歩4分)
          地下鉄烏丸線丸太町駅から京都市バス204, 202番で丸太町京阪前下車(北に徒歩4分)


2.プログラム

第一日目:  11月14日(土)
10:00-11:00 次期理事候補者会議 大会議室
11:00-13:00 理事会 大会議室
13:00 受付開始
13:30-16:00 個人発表
  司会:  宮原曉(大阪大学)

  13:30-14:00    岡野翔太(大阪大学大学院)
  「在日中華民国系華僑団体の再編―新来性に注目して」

  14:00-14:30    曽明樺(早稲田大学大学院)
  「サラワク・詩巫(シブ)における福州人ネットワークの形成と発展
  ―リンブナン・ヒジャウ・グループのケース・スタディ」

  14:30-15:00    王維(長崎大学)
  「特殊な社会空間―ラオス・ヴィエンチャン三江中国城」

  15:00-15:30    藤井久美子(宮崎大学)
  「『全球華語詞典』の出版がもたらす「華語」の再定義」

  15:30-16:00    周飛帆 (千葉大学)
  「都市化における国内移動と国際移動―中国の都市新移民研究との接点を考える」
大会議室
16:00-16:30 休憩
16:30-17:30 総会 大会議室
18:15-20:15 懇親会 台北城
書籍販売 中会議室
休憩室 小会議室 2

第二日目:  11月15日(日)
9:00-13:00 シンポジウム「華僑華人からみた宗教」
  司会:  三尾裕子(慶應義塾大学)

  9:00-9:10    片岡樹(京都大学) 趣旨説明

  9:10-9:35    王柳蘭(京都大学)
  「神戸華人とキリスト教―内なる社会への眼差しと繋がりの場をめぐって」

  9:35-10:00    モリカイネイ(立命館大学大学院)
  「華人、華語、プロテスタンティズム
  ―トランスナショナルな文脈からみた華人キリスト者事情」

  10:00-10:25    奥村みさ(中京大学)
  「シンガポールの華人系英語話者における宗教とエスニシティ」

  10:25-10:50    伏木香織(大正大学)
  「シンガポールの中元節」

  10:50-11:15    片岡樹(京都大学)
  「タイ国の中国系大乗仏教」

  11:15-11:35    休憩

  11:35-11:50    津田浩司(東京大学) コメント 1

  11:50-12:05    長谷千代子(九州大学) コメント 2

  12:05-13:00    総合討論
大会議室
13:00-14:00 休憩
14:00-16:30 大会企画分科会「ベトナム国チャビン省華人宗教施設調査報告」
  司会:  芹澤知広(奈良大学)

  14:00-14:25    芹澤知広(奈良大学)
  「チャウタン県の関帝廟の盂蘭盆に見る華人の文化変容」

  14:25-14:50    野上恵美(神戸大学大学院)
  「カウガン県の明徳儒教大道・至善明寺・孔子聖殿の活動」

  14:50-15:15    土屋敦子(神戸大学大学院)
  「ある宗教施設の復興と華人―チャクー県ダイアン社の明郷庭を事例に」

  15:15-15:30    休憩

  15:30-15:45    大野美紀子(京都大学) コメント 1

  15:45-16:00    潘宏立(京都文教大学) コメント 2

  16:00-16:15    末成道男(国立民族学博物館) コメント 3

  16:15-16:30    総合討論
大会議室
書籍販売 中会議室
休憩室 小会議室 2

3.参加費

研究大会参加費:  一般会員・非会員 2,000 円、学生・優待会員 1,000 円
懇親会費(予定):  一般会員・非会員 5,000 円、学生・優待会員 3,000 円
*研究大会・懇親会の出欠は、申込書をご確認のうえ、10月26日(月)までにお知らせください。
  日本華僑華人学会2015年度大会参加申込書(word) , (pdf)

(文責: 片岡樹 大会実行委員長)

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■学生会員旅費助成の募集を開始■

  210月1日から学生会員旅費助成の募集が始まりました。締め切りは2016年3月31日です。10月1日から2016年3月31日までの間に、本会の大会・研究会における研究報告をおこなう学生会員で、所定の条件を満たす方に申請資格があります。こちらの申請書用紙(word), (pdf)をご利用ください。

(文責・企画委員長 園田節子)

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■2015年度第2回研究会 研究会報告■

日 時: 2015年9月19日(土)、20日(日)
場 所: 城西安房ラーニングセンター
テーマ: 「溢れ出る中華とその周辺」「2010年広東語防衛運動をふりかえる」

第1日目(19日)共通論題 「溢れ出る中華とその周辺」
第1報告 「中国ミスコンの域外進出」(和仁廉夫、ジャーナリスト)
  香港のミスコンを模倣する形で1980年代後半から広州で始まったミスコンはさまざまな変化を遂げながら、大陸各地で定着した。現在は北米各地のチャイナタウンでのミスコンとの相互影響が見られる。大陸では政権のミスコン政策の変化があり、今後の展開はわからない。 第2報告 「中国化と「香港民族論」の衝撃――香港は中華からの離脱に向かうのか?」(倉田徹、立教大学)
  2014年の香港雨傘運動では、学生たちから「香港民族論」が提起され、世界に衝撃を与えた。そこには、大陸と異なる海洋中華世界の一部で、中国とは別の価値観を持つ香港という主張がある。香港本土化の動きは香港の主流にはならないだろうが、影響力を持ち続けるだろう。

第2日目(20日)ラウンドテーブル「2010年広東語防衛運動をふりかえる」
  2010年夏に広州で起きた「広東語防衛運動」は広東省地方テレビ局が広東語放送を削減しようとしたことに反発する自然発生的な若者の運動であった。この運動について日本語で唯一のまとまった論考を発表している和仁氏が発題し、参加者全員で討論をした。この運動の形態は2014年の香港雨傘、マカオ反離補両運動の原形であったことが確認された。

参加者:4名(会員2名、非会員2名)

(文責:塩出浩和委員)

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■2015年度第1回研究会 研究会報告■

日 時: 2015年9月10日(木)、11日(金)
場 所: 長崎崇福寺
協 力: 三山公幇(長崎)
テーマ: 崇福寺における長崎華僑の普度勝会見学会

長崎では京都や神戸の寺院における普度行事と同じ、先祖の供養とともに所謂施餓鬼の営みが重視されているが、長崎華僑の普度勝会の場合、380年以上の歴史があり、中国本土でさえ見られない伝統的な行事が残されている。期間中、境内には、所定の場所に「普度棚」「神棚」「五亭」「三十六軒堂」などの祭壇が特設される。今回の見学会は2日間の開催であった。第1日目は普度3日目の行事を見学し、第2日目は普度4日目に行われる長崎独特の行事「鍋洗い」に参加した。

2日にわたる今回の行事は、主に3つの部分で構成された。まず第1日目の午前中、参加者は崇福寺の三門(山門)の前に集まり、三山公幇の陳優継氏の案内で、説明を受けながら崇福寺の境内を順に見学した。陳氏の説明は普度の行事だけではなく、華僑や崇福寺の歴史、伝説、世間話なども加えた詳細かつ面白い、参加者の興味をそそるものであった。この日は精進明け行事も行われたが、その前にすこし時間があったため、参加者の一部は長崎市内の華僑に関する建築や墓地などの視察にも出かけた。

次に精進明け行事の見学である。夕方になると精進明けの行事が始まった。最後の施餓鬼供養に取り掛かり、祭壇にはそれまでの精進ではなく豚や鶏、魚など生臭ものも並べられた。余興で獅子舞も舞われ、大雄宝殿前に特設された祭壇では最後の読経の後、饅頭を投げ、金山銀山などを燃やす行事が行われた。見学会の参加者は夕方に境内に戻り、これらすべてを見学した。

最後の3つ目は第2日目の「鍋洗い」への参加である。「鍋洗い」は午前の部と午後の部の2部あった。前者は遠方から来た華僑のために用意するものであって、後者は長崎華僑を中心に行われるものである。帰り便の都合で参加者はそれぞれ午前と午後の会に参加したが、どちらも時間ぎりぎりまで華僑達と食事をともにしながら懇談した。

この見学会を通して長崎華僑伝統的行事の一部を観察することができた。見学後、一部の参加者から大変有意義な見学会ができたとメッセージも書かれていた。
見学会参加者:11名(会員8名、非会員3名)

(文責:王維委員)

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■2015年度日本華僑華人学会研究大会 第1回サーキュラー■

(1) 会場

実施:  2015年11月14日(土)・15日(日)

会場:   京都大学稲盛財団記念館階 (会場の詳細は後日あらためてご案内いたします)
          (〒606-8501 京都市左京区吉田下阿達町 46)
          交通アクセスはこちらをご参照ください。(東南アジア研究所が入っている建物です)。

最寄駅:   京阪神宮丸太町駅(5 番出口)から北へ徒歩 4 分
          京都駅から京都バス 17 番(大原行き)で荒神橋下車(目の前)。
          京都駅から京都市バス 4, 17, 205 番で荒神口下車(東に徒歩 4 分)
          阪急河原町駅から京都市バス 3, 4, 17, 37, 59, 204 番で荒神口下車(東に徒歩 4 分)
          地下鉄烏丸線丸太町駅から京都市バス 204, 202 番で丸太町京阪前下車(北に徒歩 4 分)


(2) プログラム

11月 14日(土)
10:00-12:00 理事会(会場については後日改めてご案内いたします)
12:30 受付開始
13:00-17:00 研究発表(発表 20分、質疑応答は 10分)8名程度募集
17:15-17:45 総会
18:30-20:00 懇親会

11月 15日(日)
10:00-12:00 開催校企画シンポジウム
(企画中、後日改めてご案内いたします)
13:00-16:00 分科会

(3) 参加費

研究大会参加費: 一般会員・非会員 2,000 円、学生・優待会員 1,000 円
懇親会費(予定): 一般会員・非会員 5,000 円、学生・優待会員 3,000 円

*研究大会・懇親会の出欠は、第 2 回サーキュラー(10 月発行予定)に添付の申込書をご確認のうえ、10月26日(月)までにお知らせくださいましたら幸いです。。
*参加費・懇親会費は当日会場でお支払いください。

(4) 発表者の募集

大会実行委員会では、本年度大会において個人もしくは分科会として研究発表を行う会員を募集いたします。以下の応募要領をご確認のうえ、発表を希望される会員は、添付の研究発表申込書を下記の申込先にご提出ください(できるかぎり電子メールでお願いいたします)。なお、実行委員会といたしましては、できる限り多くの分科会を開催できればと考えておりますが、時間制約のため枠に限りがございます。ご希望に添えない場合は何卒ご容赦ください。

 発表資格
自由研究発表、分科会発表については、発表有資格者は2014年度の会費を納入済みの当学会会員に限ります。
2014年度の年会費を納入済みであること、という条件は昨年度までの入会者を想定したものであり、今年度の新規入会者についてはそのかぎりではありません(新規入会者の場合は7月31日までに今年度会費が納入されていれば発表資格を有すると見なします)。

 発表形式
自由研究発表は30分(質疑応答を含む)を目安とします。
分科会発表は、全体が3時間以内に収まるようお願いいたします。コメンテーターを含めて6名以内で構成してください。分科会内での時間配分は自由です。

 応募期日
2015年8月30日(日) 24:00まで
2015年9月12日(土) 24:00までに延長しました。

 申込先・問合せ先
日本華僑華人学会2015 年度大会実行委員長 片岡樹
〒606-8501 京都市左京区吉田本町総合研究2号館4F 京都大学大学院アジア・アフリカ地域研究研究科 片岡樹
メールアドレス:
  jssco.2015taikai[a]gmail.com  ([a]を@に換えてください)
  kitamura.yumi.5w[a]kyoto-u.ac.jp  ([a]を@に換えてください)
  (北村由美・大会実行委員)宛にもあわせてご送信ください。
メールにて申込あるいは問い合わせのある場合は、件名に「2015年度大会発表申込」と記してください。
メールにて応募された方には、折り返し確認メールをお送りいたします。
万が一返信がない場合は、未着の可能性がありますので、再度ご送付をお願い申し上げます。
これまですでに申し込みをされている方で、実行委員からの返信を受け取っていない方は、おそれいりますが上記北村宛にご連絡下さい。

 応募に当たっては、以下の情報をお知らせください。
(a) 所属・氏名・一般会員/学生・優待会員の別
(b) 連絡先メールアドレス
(c) タイトル(仮題も可)
(d) 概要(2,000字程度)

 今後のスケジュール
8月半: 発表採用者への通知(発表要旨の執筆要領も同封)
9月30日(水)「必着」: 発表要旨の提出(大会要旨集に掲載)
日本華僑華人学会2015年度大会実行委員会
片岡樹(委員長)、北村由美(副委員長)、中谷潤子(事務局)、芹澤知広(理事)

 実行委員会からの注意
11月の京都は宿泊施設の混雑が予想されます。早めの宿の確保をおすすめいたします。
学会会場には、託児施設がございません。託児所をご希望の方は、各自ご手配下さい。
参考までに、京都大学の学内機関からの依頼実績がある託児業者は以下のとおりです。
アルファ・コーポレーション

(文責: 片岡樹 大会実行委員長)

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■9月長崎華僑の普度勝会見学会の開催について■



下記のように9月10・11日の2日間、長崎で見学会を企画しました。ご興味がおありの方は下記プログラムにお目通しの上、申込用紙を熟読し、所定の手続きにてお申し込み下さい。

長崎普度勝会見学会申込用紙(word)

2015年度日本華僑華人学会企画委員会企画、三山公幇(長崎華僑の同郷組織)協力
崇福寺における長崎華僑の普度勝会見学会

前年10月の京都普度勝会の見学会に続き、今回は長崎における普度勝会の見学・行事参加を企画しました。在日華僑の伝統行事において、もっとも歴史が長いのが長崎華僑普度勝会です。見学のみならず参与観察の機会も設け、華僑の行事への更なる理解を深めます。奮ってご参加下さい。

日時: 2015年9月10日(木)ならびに11日(金)の2日間
場所: 崇福寺(長崎県長崎市鍛冶屋町7-5)
費用: 実費(普度勝会への「捐金」500~1000円+「鍋洗い」参加費3000円+交通費・宿泊費)


【9月10日予定】
11:00 集合 崇福寺山門の前
11:00- スケジュール説明: 王維(長崎大学)
普度勝会説明: 陳優継(三山公幇)
13:00-16:00 読経礼拝 他前
17:00- 精進あげ、供物の入れ替え
獅子舞
20:00- 読経礼拝、満散施餓鬼
22:00頃 現地解散
 
 
【9月11日予定】
10:40 集合
11:00 「鍋洗い」(参加費: 3000円)

普度勝会行事自体は、9月8日から12日までの5日間行われています。3日目の9月10日は午後4時まで前2日間と同じ行事を行った後、精進あげを行うのでそれを見学できます。また11日は長崎華僑と交流できる会食「鍋洗い」への参加も企画しています。「鍋洗い」はこれまで外部の参加が断られてきましたが、今回特別に参加が認められました(要費用)。長崎までお越しになる機会です。同時期に行われる長崎さるくに参加する、新地中華街や唐人屋敷を見学するなど、ご自身の長崎滞在計画に本企画をうまく組み合わせるのもお勧めです。

崇福寺へのアクセス:
・路面電車: 長崎駅前電停~正覚寺下(1番系)行きに乗車、正覚寺下(終点)電停下車徒歩約3分
・長崎バス: 長崎駅前東口バス停から早坂・風頭方面行きか、長崎駅前南口バス停から田上・茂木方面行きに乗車、崇福寺入口バス停下車徒歩約3分

(文責: 園田節子 企画委員長、王維 企画委員)


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■9月関東地区研究会開催と報告者の公募について■



下記の通り2015年度関東地区研究会を開きます。つきましては研究会2日目の自由論題での報告者を募集いたします。

日時: 2015年9月19日(土)ならびに20日(日)の2日間
場所: 千葉県鴨川市Josai安房ラーニングセンター
プログラム:
【第1日目】9月19日 14:00開始
  共通論題パネル: テーマ「溢れ出る中華とその周辺」
  第1報告: 中国化と「香港民族論」の衝撃:香港は中華からの離脱に向かうのか?(仮題)
倉田徹(立教大学)
  第2報告: 大陸ミスコンの域外進出(仮題)
和仁廉夫(ジャーナリスト)
  討論者: 塩出浩和(城西国際大学)
【第2日目】9月20日 13:00まで(予定)
  自由論題: 報告者募集中

・報告希望者と宿泊希望者は8月15日までに、shiode[a]jiu.ac.jp ([a]を@に換えてください)のご連絡下さい。
・概算費用: 学生 8500円、一般12500円(2食付き宿泊費込み、1日目夜の懇親会費込み)
・片道150キロ以上離れた居住地からの本会学生会員の報告に対しては、規定により旅費の助成があります。

(文責: 塩出浩和 企画委員)


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■9月長崎華僑の普度勝会見学会の開催について■



下記のように9月10・11日の2日間、長崎で見学会を企画しました。ご興味がおありの方は下記プログラムにお目通しの上、申込用紙を熟読し、所定の手続きにてお申し込み下さい。

長崎普度勝会見学会申込用紙(word)

2015年度日本華僑華人学会企画委員会企画、三山公幇(長崎華僑の同郷組織)協力
崇福寺における長崎華僑の普度勝会見学会

前年10月の京都普度勝会の見学会に続き、今回は長崎における普度勝会の見学・行事参加を企画しました。在日華僑の伝統行事において、もっとも歴史が長いのが長崎華僑普度勝会です。見学のみならず参与観察の機会も設け、華僑の行事への更なる理解を深めます。奮ってご参加下さい。

日時: 2015年9月10日(木)ならびに11日(金)の2日間
場所: 崇福寺(長崎県長崎市鍛冶屋町7-5)
費用: 実費(普度勝会への「捐金」500~1000円+「鍋洗い」参加費3000円+交通費・宿泊費)


【9月10日予定】
11:00 集合 崇福寺山門の前
11:00- スケジュール説明: 王維(長崎大学)
普度勝会説明: 陳優継(三山公幇)
13:00-16:00 読経礼拝 他前
17:00- 精進あげ、供物の入れ替え
獅子舞
20:00- 読経礼拝、満散施餓鬼
22:00頃 現地解散
 
 
【9月11日予定】
10:40 集合
11:00 「鍋洗い」(参加費: 3000円)

普度勝会行事自体は、9月8日から12日までの5日間行われています。3日目の9月10日は午後4時まで前2日間と同じ行事を行った後、精進あげを行うのでそれを見学できます。また11日は長崎華僑と交流できる会食「鍋洗い」への参加も企画しています。「鍋洗い」はこれまで外部の参加が断られてきましたが、今回特別に参加が認められました(要費用)。長崎までお越しになる機会です。同時期に行われる長崎さるくに参加する、新地中華街や唐人屋敷を見学するなど、ご自身の長崎滞在計画に本企画をうまく組み合わせるのもお勧めです。

崇福寺へのアクセス:
・路面電車: 長崎駅前電停~正覚寺下(1番系)行きに乗車、正覚寺下(終点)電停下車徒歩約3分
・長崎バス: 長崎駅前東口バス停から早坂・風頭方面行きか、長崎駅前南口バス停から田上・茂木方面行きに乗車、崇福寺入口バス停下車徒歩約3分

(文責: 園田節子 企画委員長、王維 企画委員)


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■「日本華僑華人学会研究大会、研究会で研究発表を行う学生会員に対する旅費助成要綱」
の改訂について■



このたび、学生会員を対象とした大会、研究会における研究報告のための国内移動費助成の要綱を改訂しました。最大の変更点は、申請者の居住地から研究発表会場の間の距離が「300km以上」との条件が緩和され、「150km以上」となり、申請し易くなったことです。学生会員の皆さんは今後の研究活動に資するべく、奮ってご応募ください。

学生会員旅費助成要綱150706改訂版(word)

2015年7月3日改訂


旅費は国内旅費のみが対象で、かつ後払いです。詳細は、下記「日本華僑華人学会研究大会、研究会で研究発表を行う学生会員に対する旅費助成要綱」を参照の上、「学生会員旅費助成申請書」を用いて、学会事務局(jssco.ga[a]gmail.com([a]を@に換えてください))に申請してください。

日本華僑華人学会研究大会、研究会で研究発表を行う
学生会員に対する旅費助成要綱

日本華僑華人学会では、同学会の学生会員で、同学会の研究大会、研究会で研究発表を行う方から申請があった場合、国内旅費の一部を助成します。旅費の助成にあたっては、下記の条件に従い、厳正に行うものとします。

1. 旅費助成の申請・受給資格(下記の条件をすべて満たしていること)
(1)日本華僑華人学会の学生会員で、同学会の研究大会、研究会で研究発表を行うことを大会実行委員会や企画委員会によって認められた方。
(2)当該学生会員の居住地が研究大会、研究会の開催地からおおむね150km以上離れており、かつ当該研究大会、研究会での発表のため、もしくはその前後に開催地まで赴くための旅費の助成を他機関から受けていない方。
(3)申請年度を含めて学会会費を支払済の方。
(4)上記項目を満たす場合でも、同一会計年度においては1回のみ受給できることとします。

2. 申請および助成の時期
年間に2度の募集をいたします。
・3月末日締め切り(前年10月1日から3月31日の間に開催された大会や研究会における報告が対象)
・9月末日締め切り(当年度4月1日から9月30日の間に開催された大会や研究会における報告が対象)
年間を通じて9名程度に助成を予定しています。

3. 助成の条件
居住地の最寄り駅から研究大会、研究会の開催予定地最寄り駅までの最短距離での交通費を大学等の旅費計算システムを用いて計算し、その70%を上限に支給します。

4. 助成の申請
別添用紙(word), (pdf)を学会事務局までメールでお送りください。

5. 審査
上記旅費助成の申請・受給資格を満たしている方を対象とし、企画委員会が審査を担当します。 助成の優先順位は次の通りとします。
(1) 受給経験のない方、前回受給から時間が空いている方。
(2) 距離の遠い方。
(3) 入会年次の早い方。

6. 問い合わせ先
日本華僑華人学会企画委員会(園田)
メールアドレス:sonoda[a]econ.u-hyogo.ac.jp([a]を@に換えてください)

(文責: 園田節子 企画委員長)


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■2015年度日本華僑華人学会研究奨励賞(単行本部門)候補作推薦のお願い■


日本華僑華人学会は、日本における若手研究者による華僑華人研究のよりいっそうの促進を図るために、以下のように、日本華僑華人学会研究奨励賞を設けています。

 1.若手の本会会員の研究成果の中から、毎年優秀な著作(単著に限る)を原則として1 点選び、日本華僑華人学会研究奨励賞を授与する。
 2.偶数年度は選考年度の前2年度に公刊された論文(雑誌論文、共著作の中の単著論文、刊行時に満40歳未満の会員の著作)を、奇数年度は同様に前2年度に公刊された単行本(刊行時に満45歳未満の会員の単著)を対象とする。2015年度においては、2013年度と2014年度(2013年4月1日より2015年3月31日)に公刊された単行本が選考対象となる。
 3.日本華僑華人学会研究奨励賞に選考された著作の著者を年次大会で表彰し、表彰状と副賞(5万円)を授与し、作品名・要旨を本会会誌及び学会ホームページに掲載する。
 4.日本華僑華人学会研究奨励賞は、理事会内に設ける日本華僑華人学会研究奨励賞選考委員会が、自薦及び他薦に基づいて候補作品を選び、理事会において決定する。ただし、『華僑華人研究』に掲載された論文については、刊行時に40歳未満のものは、自動的に審査に付される。
 5.一度受賞した会員は、再度同じ部門(論文で受賞した場合は論文部門、単行本で受賞した場合は単行本部門)では受賞の対象にはならない。論文で受賞した著者が単行本で、あるいは単行本で受賞した著者が論文で応募することは可とする。但し、単行本で受賞した後応募する論文が、単行本の内容の一部である場合は対象外とする。

 つきましては、下記の通り、本会会員の皆様から2015 年度の研究奨励賞候補作品の推薦を受け付けます。


 記

1.推薦対象の著作
 2013 年4 月1 日から2015年3 月31 日までに発行(奥付けによる)された本会会員の単行本とする。なお、ここで会員とは、2014年度の年会費を納入済みの会員とする。公刊時に満45歳未満の会員による著作であることが条件である。本学会以外で既に受賞した作品、あるいは現在応募中の作品であっても、応募可能。

2.推薦の方法
 他薦または自薦

3.推薦に必要な提出物の内容
ア)2015年度日本華僑華人学会研究奨励賞応募申請書(word), (pdf)
イ)応募著作

4.提出物の送付先
〒651-2197 神戸市西区学園西町8-2-1 兵庫県立大学 経済学部 陳來幸研究室気付 日本華僑華人学会研究奨励賞選考委員会 chin[a]econ.u-hyogo.ac.jp ([a]を@に換えてください)  応募は、電子媒体のみでも可。ただし、何らかのトラブルでメールの不着の危険性も排除できないので、郵送もされることを推奨する。メールの不着によって審査に付されないことがあっても、委員会は責任を負わない。  応募書類、応募著作や参考著作が現物あるいはハードコピーである場合には、単行本以外は5部を郵便で送付すること。単行本については、1部で構わないが、提出後、選考委員の間で、手持ちがあるかどうか確認し、持っていない委員がいる場合には、著者に連絡するので、必要部数を指定された宛先に送付されたい。電子ファイル以外に現物やハードコピーの双方がある場合には、電子メール送付時に、別途郵送物があることを明記すること。  提出物は原則として返却しない。ただし、単行本は、原則として学会が定価の8掛けで購入する。

5.提出物の提出締切
2015 年6月30 日(火)消印有効

6.選考結果の通知・授賞式
選考の結果、授賞対象者に決定した者には、10月中旬頃に結果を通知する。授賞式は、11月14日開催の研究大会(京都大学)にて執り行うので、ご出席いただきたい。

2015年4月10日
     研究奨励賞選考委員会
                           (文責: 陳 來幸 会員)


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■2014年度関東地区研究会の報告■


日時:   2015年2月28日(土)、3月1日(日)
場所:   城西国際大学 JOSAI安房ラーニングセンター

2月28日の研究報告では、孫夢之会員(東京大学大学院)による「1941年香港における『一碗飯運動』と華僑」と、藤村是清会員(神奈川大学)による「太平洋郵船外輪船中国人ステアリッジ船客の統計的再検討(1867-1871)―交通革命と移民」のふたつの報告がありました。

孫報告は、日中戦争の激化のなか香港でおこなわれた「救国募金活動」としての「一碗飯運動」がどうして1941年の時点で成功したのかについて、富裕中国人のアジールとしての当時の香港における社会状況とその発起人のひとりとなった宋慶齢の役割に着目したものでした。レストランでフルコース分の代金を払って、ワンボールのご飯だけを食べ、差額にあたる額が寄付金となるという仕組みは上海などからの豊かな難民の香港への流入という社会的背景に加えて、国内的かつ国際的な人脈と知名度のある宋慶齢の呼びかけという事情によって実現したことがあきらかにされました。

藤村報告は、大型外輪船がアメリカの船会社によって香港・横浜・サンフランシスコ間の定期航路に就航し、その二等船室であるステアリッジを中国人が利用して中国・北米間を移動したようすが各地のイミグレーション当局や船会社の乗船人数報告を利用して統計的に把握し、「交通革命」が「移民」にもたらした影響について考察しました。当時の中国人移民の移動には顕著な季節的変動があること(冬期に北米から中国にもどり、春から夏にかけて中国から北米に向かう)、中国人の「帰国港」としての香港の役割(「出国」時は必ずしも香港が利用されるわけではないが、「帰国」時は香港が選好されること)が統計的に示されました。

3月1日には鴨川市で市在住外国人との交流を続けている市民のみなさまに加えて中国・ベトナム・台湾・ハンガリーなどからの留学生たちと昼食をともにしながら懇談しました。地方都市の比較的小さなコミュニティーのなかでの社会の「国際化」を観察することができました。

    参加者数9名(会員3名、非会員6名)


(文責: 塩出浩和)

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■日本華僑華人学会2014年度関東地区研究会■


日時:   2015年2月28日(土)14:00〜3月1日(日)14:00
場所:   JOSAI 安房ラーニングセンター
千葉県鴨川市太海、内房線太海駅から徒歩15〜20分
または、外房線安房鴨川駅からバスまたはタクシー10〜15分
電話 0470926061

プログラム

2月28日(土) 報告1:  藤村是清 (神奈川大学非常勤講師)
太平洋郵船外輪船中国人ステアリッジ船客の統計的再検討
(1867-1871年) ー 交通革命と移民
 
  報告2:  孫夢之 (東京大学大学院総合文化研究科修士課程)
1941年香港における「一碗飯運動」と華僑
 
  ※ 報告枠はあと1-2あります。報告希望者は2月20までに下記メールアドレスまでににご連絡ください。
    shiode[a]jiu.ac.jp ([a]を@に換えてください)


3月1日(日) 鴨川市在住の中国人、ベトナム人及び彼らとの交流を進めるNPOとの懇談を予定しています。


出席登録は要りませんが、安房ラーニングセンター宿泊希望者は2月25日までにご連絡ください。
1泊2食付き一般7000円、学生4000円(概算)です。

(担当: 企画委員、塩出浩和)

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■2014年度第1回企画の報告■


日時:   2014年10月19日(日)11:00〜22:00
場所:   黄檗山萬福寺
共催:   神戸華僑華人研究会
協力:   京都普度勝会、黄檗山萬福寺
テーマ:   黄檗山萬福寺における京都華僑の普度勝会見学会


現在、在日華僑ゆかりの伝統行事は、各地で当事者の努力によって継続している。しかし各研究者のディシプリンに直接関係しなければ、こうした行事の情報も参加の機会も逃しがちである。この度、上田貴子委員の発案と尽力により、在日華僑行事の見学会を企画委員会が行う試みもあり得るとして、京都普度勝会総理張敬博氏、京都華僑の陳正雄氏、そして黄檗山萬福寺の協力のもと、京都華僑の伝統行事である京都普度勝会の本祭第二日目を一日かけて見学した。
  概要説明の後、日本華僑華人学会と神戸華僑華人研究会の連名で捐金し、その後参加者は獅子踊りや出天進表、放生会、お経や送仏回向、そして野外での冥宅焼きなどの当日行事のみならず、さらには華僑墓地などを自由に見学した。斎堂にて精進料理の昼食や夕食を採り、京都華僑の方々が親類縁者や知人友人と再会して新しい情報をアップデートするまさにその場に在って、多くの発想や理解を得た。
  今回は下記のように、見学会に参加した大学院生に参加記を執筆してもらった。中国から来た学生の目に在日華僑の伝統行事がどのように映ったか、興味深い。

    見学会参加者:21名(会員17名、非会員4名)


京都黄檗山万福寺における普度勝会見学会

甘露(近畿大学文芸学研究科)

10月19日に神戸華僑華人研究会との共催で京都の黄檗山万福寺での普度勝会の見学会が行われた。当日は天気も晴れ、参加者21名が、朝の11時頃に万福寺の総門の前に集合した。普度勝会とは正式には水陸普度勝会と言われる。京都以外でも、神戸、長崎でも行われており、福建出身の華僑が中心となって行っている先祖を供養する行事である。「普度」という言葉は仏教用語の中で「衆生を救う」という意味で、さらに広げると「すべてのものを苦痛の中から救い出してくる」という意味である。
  万福寺は開祖の隠元が1661年に故郷のお寺と同じ名前の「万福寺」を創建したことに始まる。建物は中国風の木造で、総門に向かって一直線上に天王殿、仏殿、月台、仏堂がならぶ。仏殿の前には冥宅と呼ばれ紙で作られた家が並び、食事や様々な供物が供えられていた。この日の仏事は主に仏殿と月台で行われた。
  月台の右側に回廊に接して斎堂がある。斎堂は外からみた想像よりも広く、中にたくさんの長いテーブルと椅子が並べられ、この日は食堂として使われていた。ここでは行事に参加する参詣者に中華風の精進料理がふるまわれた。メニューは普茶料理と似ている。カボチャの揚げ物、ビーフン炒めなどで、肉類が一切使われなかった。油をたっぷりと使い、味は淡白ではかった。テーブル上には食器を並べられ、着席すると間もなく、大きな皿に載せられた料理が持って来られた。このような数百人が一緒に座って同じ大皿から料理を分けて食べるのは日本でとても珍しい。月台では2時から獅子舞が始まり、にぎやかな銅鑼の音に人々が月台の前に集った。獅子舞が終わった後、月台の上で「出天進表」が始まった。これは僧侶達が天にこの会を報告する儀式である。読経した後、寄付者名を読み始め幸運、金運を授ける5円玉と饅頭が撒かれた。続いて放生会が行われた。参加者は総門の隣の放生池に集まり、2匹のコイを池の中に放した。さらに「西方丸」と呼ばれる竹ひご製の船も池に浮かべられた。これは精霊を見送る儀礼だと華僑は考えている。筆者は夕方に退席したので見学しなかったが、夜には大施餓鬼会が行われ、最後には冥宅が燃やされ、参詣者に汁ビーフンがふるまわれてこの日の行事が終わった。
  行事の合間には万福寺境内にある京都華僑墓地を見学した。中国人の血をひく人だけここが使うことができる。山頂までとても長い階段があり、階段の両側には墓がならび、中には土葬の墓もあった。門を建て家のような大きなお墓もある。これは現在の中国ではとても珍しく驚いた。参拝している華僑の方の話によれば、管理費などを毎年支払わねばならず、自分が死んだあとのお墓の管理が心配だと感じているとのことだった。

(文責:園田節子 企画委員会委員長)

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 日本華僑華人学会事務局

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