第1回 在日中国人高度人材のキャリアパスの現状と課題――在日中国人のキャリアパスを考える
1月26日(木) 18:00-20:30 特別企画(zoomオンライン)
高度な専門知識と技能を持つ中国出身者のキャリアパスは、本学会における研究テーマの一つであるとともに、本学会の学生会員のかなりの数を占める、日本国外のさまざまな地域を出身地とする会員にとっては、将来の研究、さらにはライフスタイルに関わる切実な課題でもある。この特別企画では、楊寧静氏(立教大学社会学研究科博士前期課程)から「在日中国人高度人材のキャリアパスの現状と課題」と題する話題提供をしていただいたのちに、白井章詞氏(長崎大学多文化社会学部・准教授)からコメントと話題提供をしていただき、中国出身者のキャリアパス、とくに女性の高度人材のキャリアパスに注目し、彼女らが国際的に移動しながらキャリア形成をする際に直面する、社会構造上の課題や個人の生活史的な特徴について議論をした。この特別企画の課題は、日本社会がどのように国外のさまざまな地域を出身地とする人材を受け入れるべきかといった単純な課題ではない。東アジアの人の移動のなかで、日本社会がどのような位置づけにあり、移動する人材の結節点となることで、どのような新たな価値観を生み出すことができるかということに関わっている。それは東アジアの将来を展望し、国内、国外のいかんを問わず、人を育てるという課題にも繋がっていく。