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1.倫理綱領の趣旨

 

日本華僑華人学会は、華僑華人研究の研究と教育および学会運営にあたって依拠すべき基本原則と理念を定 め、「日本華僑華人学会倫理綱領」として発表する。

本綱領は、日本華僑華人学会会員が心がけるべき倫理綱領であり、会員は、華僑華人研究の進展および社会の信頼に応えるために、本綱領を十分に認識し、遵守しなければならない。華僑華人研究は、人間や社会集団 を対象にしており、対象者の人権を最大限尊重し、社会的影響について配慮すべきものである。また華僑華人研究の教育と指導をする者は、本綱領に基づいて、華僑華人学教育および華僑華人研究における倫理的な問題について十分配慮し、学習者にも本綱領の精神を理解してもらうよう促さなければならない。

以上の趣旨に基づき、会員として遵守すべき項目を以下に定める。

 

 

2.会員として遵守すべき項目

 

第1条 〔公正と信頼の確保〕会員は研究と教育および学会運営にあたって、公正を維持し、社会の信用を損なわないように努めなければならない。

第2条 〔法令の遵守〕研究と教育および学会運営にあたって、法令を遵守するとともに、真摯に行動しなければならない。

第3条 〔プライバシーの保護と人権の尊重〕研究と教育および学会運営にあたって、調査対象者および関係する人びとのプライバシーの保護と人権の尊重に最大限留意しなければならない。

第4条 〔差別の禁止〕研究と教育および学会運営にあたって、思想信条、性別、性的指向、年齢、出自、国籍、宗教、民族的背景、身体の形質的特徴、障害の有無、家族状況などを理由として、差別的な扱いをしてはならない。

第5条 〔ハラスメントの禁止〕セクシャル・ハラスメント、アカデミック・ハラスメント、パワー・ハラスメントなど、ハラスメントにあたるいかなる行為もしてはならない。

第6条 〔研究資金の適正な取り扱い〕研究資金を適正に使用しなければならない。

第7条 〔著作権侵害の禁止〕研究のオリジナリティを尊重し、著作権などを侵害してはならない。剽窃・盗用、データの捏造、改ざん、二重投稿を行ってはならない。

第8条 〔研究成果の公表〕会員は、研究の公益性と社会的責任を自覚し、研究成果の公表に努め、社会的還元に留意しなければならない。

第9条 〔相互批判、相互検証の場の確保〕会員は、開かれた態度を保持し、相互批判、相互検証の場の確保に努めなければならない。

 

 

3.倫理委員会の設置および綱領の変更

 

第10条 〔倫理委員会の設置〕本綱領の目的を実現するため、日本華僑華人学会倫理委員会を設置する。

第11条 〔綱領の変更〕本綱領の変更は、日本華僑華人学会理事会の決議による。

付則 1.本綱領は、2015年11月14日より施行する。

付則 2.本綱領に反する行為を行った会員は除籍の対象となる。これについては倫理委員会の調査、審査、勧告に基づき、理事会が決定する

 

2015年7月3日 理事会制定

2015年11月14日 総会承認